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無農薬の抹茶について その3

2012年から4年が経過しました。

茶園の見た目のみすぼらしさは相変わらずですが、

収量は安定して少しずつ肥料の量も増やすことができるようになりました。通常の茶園と変わらないくらいに。

2016年5月の無農薬の茶畑

この頃になると海外でも抹茶というものが認知されるようになり、Matcha(マッチャ)という言葉も普通に使われるようになりました。

そうなると、海外のほとんどのお客様から無農薬の抹茶はないのか?というご質問が来るようになります。

そこで、一つの賭けに出ることにしました。
今まで煎茶を作っていた畑を碾茶にしてみることにしたのです。

碾茶は約1ヶ月陽の光を遮ることによって緑を濃くし、うま味を強くしますが、果たしてこの畑は1ヶ月の遮光に耐えられるのでしょうか。

続く

令和元年 新茶会 ご報告

新茶会

今日は店の喫茶はお休みにして⚡️

新茶会と称し☝️

皐盧庵茶舗に今年茶摘みに来ていただいた皆さま、

かつて茶摘みに来てくださった方々をお招きして茶会を開催しました✨

お茶は今年摘んでいただいた濃茶 新茶「壹福」を、

江戸千家お家元考案の和韻点て(わいんだて)で、

一碗ずつお出しし🌱

続いて新茶「胡蝶」を薄茶でお出ししました🍀

皆様のお蔭で大変和やかで楽しい会にしていただきました☀️

また来年もよろしくおねがいいたします🙏

無農薬の抹茶について その2

無農薬の抹茶ができるまで

現在、無農薬として栽培している畑は3つ。
そのうち一番期間の長いものが抹茶になる碾茶(てんちゃ)の畑です。

その畑を借り受けたのが2011年。
翌年の2012年は普通に摘み取りをしました。そしてその年から無農薬の畑にチャレンジすることにして一度株元までお茶の木を切り落とし、再生を試みたのです。

そこからはなかなか思うようにはいきませんでした。

枝や葉を刈り落とされ、おまけに無農薬にして虫に食われてしまうのですからうまく成長してくれません。

2年後にようやくそれなりの形になってきました。

2014年6月1日の無農薬栽培の畑の写真

ただ、肥料をたくさんやりたくても木に吸い上げる力がなく、少しの肥料も草にとられるばかりですぐに茶畑が草原になってしまう有様でした。

続く

無農薬の抹茶について その1

これから何回かに分けて無農薬で抹茶を生産するということについて書きたいと思います。

今回はよくある疑問について。あくまでこうろあん目線ですが。

1.無農薬の抹茶を作ることは難しい?
2.収量が減る?
3.無農薬の抹茶は美味しくない?

Q1.無農薬の抹茶を作ることは難しい?
栽培自体は難しくはありません。手間がかかるというだけです。
ただ、虫や病気が大発生した時にお茶の木が枯れる、1番茶が採れないというリスクはあります。

Q2.収量が減る?
無農薬にして5年ほどは通常の茶園の半分くらいに収量が落ちました。
6年を過ぎてからは8割程度まで回復し、今では多い年では120%くらいになる年もあります。

Q3.無農薬の抹茶は美味しくない?
うちの無農薬の茶園は通常の茶園よりもしっかりと肥培管理をしています。
菜種油かす、魚、肉など有機肥料のみを使ってうま味のあるお茶を作っています。
ずばり、美味しい無農薬の抹茶を作ることも可能です!


無農薬抹茶の畑

毎日釜をかける

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皐盧庵ではこの時期、店を入ったすぐのところにある四畳半の茶室には毎日炉に炭をおこして釜をかけています。
お店がそんなに混むことはないので、かけた釜のお湯を全く使わない日もあります。

けれど、今日くらいは釜をかけなくていいかと思ってサボっている日に限って火を入れなかったことを後悔することになるのです。

それにいつ来ていただいて良いように美味しいお茶をすぐにお出しできる用意をしておくことでお越しになられた時の喜びも一入というものです。

釜に火を入れることで部屋をほんのりあたためることも、釜の湯気で乾燥しがちな部屋を潤すこともできます。

今では炭を使うことができない茶室も増えているのでできる限り毎日炭で沸かしてた釜のお湯でお客様をお迎えしたいとおもいます。

京都ウインターレストランスペシャル2017

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この度、ご縁をえて京都ウインターレストランスペシャルに参加させていただけることになりました。
名だたる名店が名を連ねる中私どものような小さな店は肩をお貸しいただく形となりますが、ありがたいことでございます。
2月1日より28日まで2月いっぱい開催しております。

皐盧庵茶舗は特別なメニューとして注文をいただいてから炭火で焼いたお餅を入れたおぜんざいをご用意しました。
お抹茶はこの時期の「薄明の白」にしました。

価格は1500円(税込)席の確保とご注文をいただいてからぜんざいも作りますのでご予約いただくことをお勧めいたします。

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炉開きと茶壺口切り

ずいぶんと久しぶりの投稿となってしまいました。

さて、皐盧庵茶舗は10月31日を境に5年目に入る事ができました。
それもこれもすべて支えていただいた皆様のお蔭と感謝申し上げます。

さて、旧暦の10月、は亥月といいます。今の暦では11月です。

亥月の亥の日に茶室の炉を開き、火を入れます。これが炉開き。
炉開き

イノシシは子だくさん、そして火を消すので火事が起きませんようにとの願いが込められています。
そして、炉開きで出てくるのが亥の子餅。徹底してイノシシ押しです。

この炉開きに合わせてお茶壺の口を切り新茶を味わって今年も良いお茶ができたことを祝うのが口切です。

茶壺の入った桐箱の蓋の裏に茶入日記というものを貼り付けます。
口切

茶壺の中には紙の袋に入った濃茶とその周りを薄茶の葉で埋め尽くします。
封印された茶壺の蓋を開け、お茶の葉を皆で見てまた今年も新茶が飲めることを喜ぶのです。
大切な人や仲間と季節の移ろいを楽しみ、再び集まれたことを喜ぶ。
お茶はそんなことのためにあるのかもしれません。

シーズン到来!

3月に入り、いよいよ暖かくなってきました。

ここからは天気のことがとっても気になります。
気温はどうか、雨降りは(日照時間含む)、霜が降りないかなどなど。

暖かくなると店としては人通りも増えお越しになるお客様も増えるのでとってもありがたい。
しかし、反面、またこのシーズンが来てしまった。という思いもあります。
なぜなら、畑が忙しくなるからです。
茶の最盛期ともなると朝は早いし、動いたら暑いし、体のあちゃこちゃ痛いし、たいへんです。
にわか茶農家の私ですらそうなのですから、たくさん畑を持っている茶農家さんは本当にたいへんです。

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今の時期何をしているかというと肥料をまいています。
仕事としてはかなり遅い。
ほんとはもっと早くしたかったのですが、定休日の火曜、水曜がなぜか天気がよくないので。
使っているのは菜種油粕、にしんの粉(魚粉)。
これら有機肥料は緩行性といってゆっくりお茶に効いてくるので早めにあげておく必要があります。

それにしても。
あ〜、紫野の原料を茶冷蔵庫に取りに行って抹茶挽かないと。
確定申告の書類も書かないと。
嵐電茶会の用意もしないと。
仕事は山積みである。

ねこでいい。手を貸して!
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らんでん茶会開催!

Facebookではすでにご案内をしましたが、
念願の茶会が実現することになりました。

四条大宮から嵐山まで走る通称「嵐電」
(正式には京福電気鉄道株式会社といいます)、
これを一両貸し切って電車の中でお茶会をしようという魂胆です。

名づけて『嵐電茶会』

嵐電茶会 バナー

電車のなかで抹茶を飲むだけではつまらないので、電車の車内を茶室に見立ててお点前をすることにしました。

畳を敷くのはお点前をする車両前方に1枚だけです。
★お客様は座席に座っていただきます。
★着物だと特典いっぱいですが洋服でもOK!
★作法を知らなくても大丈夫! 持ち物もなし!

往路は四条大宮から嵐電嵐山。
片道20分の道のりです。

20分ではお点前は終わらないのでしばらく嵐山駅に停車してお抹茶と和菓子を楽しんでいただき、出発の時間までの空いた時間は嵐山駅をほんのちょっと散策していただこうと思っています。
ちなみに着物を着た方は嵐電嵐山駅構内の足湯が無料だそうです。
嵐山の停車時間は約1時間です。

帰り(嵐電嵐山から四条大宮)は電車内でホルンアンサンブルを聴いて頂きます。
グループ名は、
Horn Ensemble An Corº(ホルンアンサンブル アンコール)
ホルンアンサンブルってあまりお目にかからないかもしれませんね。
フレンチホルン4本で演奏します。
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こんな感じです。

お茶とお菓子を手に音楽を聴きながら電車が走るというわけです。

およそ2時間のお茶会となります。

ちなみにこの日は「京都伝統産業の日」でお着物をお召しの方には地下鉄、市バスが無料になるなどさまざまな特典があります。(詳しくは京都伝統産業の日ホームページ)

京都の春の特別な一日を体験してみませんか?

嵐電茶会 お問い合わせ、ご予約
こうろあん茶舗 電 話 075−494−0677
        メール info@kouroan.com

抹茶とは、、

抹茶臼

抹茶とは、碾茶を石臼で挽いたもの。

碾茶とは、茶園に覆いをして20日以上日光を遮って育てて摘んだ一番茶。

これも確かな定義というわけではないようです。

石臼の代わりに粉砕機を使って粉にしたものも抹茶って言いますし、碾茶にも2番茶があり、秋に摘んだものを秋碾といってこれを粉砕したものですら抹茶となる可能性があります。

さらに覆いをしていない煎茶の1番茶を粉砕したものを抹茶と言うようになるかもしれません。

世の中がどのように変わり、求めらるものが変わったとしても残したいものがあります。

それは「名前」ではなく「昔からある本物」ということです。

「抹茶とはなんですか」と尋ねた時には、

「緑が鮮やかでなんともいえない香りがして飲んで美味しいもの」と答えてもらえるように。

まだまだお茶に関して未熟な私が言うのもおこがましいことではありますが、

未来の人たちにちゃんとしたものを残してあげたいと思うのです。