ほうじ茶について

当店では2種類のほうじ茶を扱っています。
大きく違いはありませんが、一つは慣行栽培、一つは農薬を使わずに育てたもの。

そのうち、慣行栽培のもの、当店では極上ほうじ茶という名前のお茶はついに原料が底をついてしまいました。
主な原因は購入していた農家さんが高齢のためお茶を作るのを辞めたからなのですが、

これから新たにほうじ茶原料を探すのは大変です。
というのは、

「抹茶の需要増大に伴い、煎茶を作る農家が減ってしまったから」

です。

雨が降れば桶屋が儲かるみたいなお話ですが、
理屈はこうです。

ほうじ茶原料の基本のキは煎茶の畑で採れた親子番茶です。
煎茶は覆いをせずに日光を浴びて育ったお茶。
対して、玉露や抹茶は日光を遮って育ったお茶。

親子番茶は一番茶を採った後2週間程度後に取れた遅れ芽を中心にしたお茶。

当然、皐盧庵では2番茶、秋番茶などは使いません。
抹茶の需要増大により日光を遮って育てたお茶ばかりになり、
日光を浴びて育ったお茶が減ってしまった。
結果的に親子番茶がない。ということになります。

では、日光を遮って育ったお茶でほうじ茶はできないのか、
というとできなくはありませんがあまりおいしくない。
成分的にも旨みが強すぎて使いにくいということになります。

皐盧庵では当然、純煎とよばれる一切日光を遮ることなく育てたお茶をほうじ茶原料にしています。

そのため、覆いをしてしまった抹茶の原料の畑のものではほうじ茶ができない、という理屈です。

これだけ煎茶と抹茶原料で価格差が出てしまうと農家としては抹茶にしたいというのが人情です。

そのため比較的賢いお値段の煎茶が減り、さらにお安い親子番茶が減るのも時代の流れというか、ブームというか。

皐盧庵茶舗では当面 極上ほうじ茶はあるもので終了です。

今年、うまく手に入れることができれば販売再開となります。
ちなみに特別栽培、農薬不使用のほうじ茶は自社の畑のものなのでまだまだ原料もありますし、今年のお茶で作ることもできますのでご安心を。

海外からのある問い合わせ

先日、海外から一通のメールが届きました。

自国で日本茶の栽培、製造をしたいと考えている。
どこか紹介してもらえないだろうか、と。

抹茶ブームですからね。
自国で作ったらいいと思う気持ちもわからないでもない。

さて、紹介と言ってもどこを?という話の前に、
日本では種苗法という法律があり、海外においそれと茶の苗を持ち出すことができません。
理由は苦労して作った品種を守るためです。

例えば茶農家が京都府外に京都府で作られた茶の苗を売っても捕まります。許可もらうとか登録していたらできるのかもしれませんが。

てなことで、お返事はこうです。
そのお話は私たちの手に負えるものではありません。
まずは自国の外務省等を通じ、日本の農林水産省にそのようなことが可能かどうかを問い合わせるべきでしょう、と。

かつては許可なく持ち出している人もいたようですが(そもその許可が必要だったのかも知りませんが)今は厳格になっているのでこの手の話に関わることすら危うい。

知らずに気軽にお返事することも気をつけないといけません。
緩かった昔が良いのか、厳格になった今が良いのか。

 

ずいぶんとご無沙汰してしまいました

皐盧庵茶舗は2011年に開けました。
以来大徳寺の中で営業を続けてくることができ、おかげさまで
全くの無名から知る人ぞ知るくらいまでにはなることができました。
特に名物のお茶やお菓子があるわけでもなく、人通りの多い場所でもないポツンとある店で15年続けることができたのはさまざまにご尽力いただいたお蔭と心から感謝しています。

2024年に個人事業から法人化し、本店所在地を現店舗のすぐ近くにある紫野雲林院町としました。
2025年2月から本店所在地での製造場所と販売店舗の工事が始まりました。難工事を経て2025年12月に工事が完了。

2026年1月に雲林院本店としてオープンすることができました。

大徳寺店は座敷や茶室でお茶を召し上がっていただく個室のカフェとしての機能と、販売、そして茶室を使った茶道体験などお茶の体験をすることができます。こちらはお茶を通して京都をしっかり楽しんでいたくのがコンセプト。

対して、雲林院本店は今まで手狭だったお茶の製造場所を確保し、昨今のお茶ブームと海外からの発注にも対応できるようにするため今までの10倍程度の広さでお茶を製造することができるようになりました。(今までが畳2枚程度の場所でしたので…)

大きな茶専用冷蔵庫があるため効率よく茶を製造することができます。

雲林院本店ではお茶の販売とテイクアウトのお茶、ソフトクリームを販売し、こちらはカジュアルにお茶を楽しいんでいただくスペースとなっております。

また、2階に茶室があり団体のお客様の茶道体験や、イベント、お茶のお稽古などにお使いいただくことができます。

2店舗開けるのは大変です。人手も要りますし。
現在、本店の方は週3日〜4日程度の営業にしております。
もう少し色々余裕が出てきたら自社主催のイベントなどを開催していく予定です。

火曜水曜の定休日以外はどちらかの店舗は営業するようにしておりますのでどうぞお立ち寄りください。