「皐盧庵について」カテゴリーアーカイブ
皐盧庵茶舗についての記事です。
6年前の昨日
6年前の7月20日、
お向かいの大徳寺保育園に通うお子さんやお母様を対象としたお茶会をしていました。
当時の書き込みには、
子供たちにホルン
今日のお茶会で店に飾ってるホルンを子供たちに試してもらった。
最初は遠巻きに見ていたがすぐに食いついた!
こどもはすぐに吹き方を見よう見まねでマスターしてしまう。
「こんなに集中している息子を見たことがない」 とはお母さんのことば。
少年よ、君は4歳にしてもう見つけてしまったのか!?
子供達はしっかりお茶を飲んでいたし、上手にホルンを吹いていたことを思い出し、とても懐かしく思います。
今その子供たちは10歳。
ずいぶん大きくなっていることでしょう。
また、こんなお茶会もしたいのものです。
令和元年 新茶会 ご報告
無農薬の抹茶について その2
無農薬の抹茶ができるまで
現在、無農薬として栽培している畑は3つ。
そのうち一番期間の長いものが抹茶になる碾茶(てんちゃ)の畑です。
その畑を借り受けたのが2011年。
翌年の2012年は普通に摘み取りをしました。そしてその年から無農薬の畑にチャレンジすることにして一度株元までお茶の木を切り落とし、再生を試みたのです。
そこからはなかなか思うようにはいきませんでした。
枝や葉を刈り落とされ、おまけに無農薬にして虫に食われてしまうのですからうまく成長してくれません。
2年後にようやくそれなりの形になってきました。
2014年6月1日の無農薬栽培の畑の写真
ただ、肥料をたくさんやりたくても木に吸い上げる力がなく、少しの肥料も草にとられるばかりですぐに茶畑が草原になってしまう有様でした。
続く
無農薬の抹茶について その1
これから何回かに分けて無農薬で抹茶を生産するということについて書きたいと思います。
今回はよくある疑問について。あくまでこうろあん目線ですが。
1.無農薬の抹茶を作ることは難しい?
2.収量が減る?
3.無農薬の抹茶は美味しくない?
Q1.無農薬の抹茶を作ることは難しい?
栽培自体は難しくはありません。手間がかかるというだけです。
ただ、虫や病気が大発生した時にお茶の木が枯れる、1番茶が採れないというリスクはあります。
Q2.収量が減る?
無農薬にして5年ほどは通常の茶園の半分くらいに収量が落ちました。
6年を過ぎてからは8割程度まで回復し、今では多い年では120%くらいになる年もあります。
Q3.無農薬の抹茶は美味しくない?
うちの無農薬の茶園は通常の茶園よりもしっかりと肥培管理をしています。
菜種油かす、魚、肉など有機肥料のみを使ってうま味のあるお茶を作っています。
ずばり、美味しい無農薬の抹茶を作ることも可能です!
毎日釜をかける
皐盧庵ではこの時期、店を入ったすぐのところにある四畳半の茶室には毎日炉に炭をおこして釜をかけています。
お店がそんなに混むことはないので、かけた釜のお湯を全く使わない日もあります。
けれど、今日くらいは釜をかけなくていいかと思ってサボっている日に限って火を入れなかったことを後悔することになるのです。
それにいつ来ていただいて良いように美味しいお茶をすぐにお出しできる用意をしておくことでお越しになられた時の喜びも一入というものです。
釜に火を入れることで部屋をほんのりあたためることも、釜の湯気で乾燥しがちな部屋を潤すこともできます。
今では炭を使うことができない茶室も増えているのでできる限り毎日炭で沸かしてた釜のお湯でお客様をお迎えしたいとおもいます。
京都ウインターレストランスペシャル2017
炉開きと茶壺口切り
ずいぶんと久しぶりの投稿となってしまいました。
さて、皐盧庵茶舗は10月31日を境に5年目に入る事ができました。
それもこれもすべて支えていただいた皆様のお蔭と感謝申し上げます。
さて、旧暦の10月、は亥月といいます。今の暦では11月です。
イノシシは子だくさん、そして火を消すので火事が起きませんようにとの願いが込められています。
そして、炉開きで出てくるのが亥の子餅。徹底してイノシシ押しです。
この炉開きに合わせてお茶壺の口を切り新茶を味わって今年も良いお茶ができたことを祝うのが口切です。
茶壺の入った桐箱の蓋の裏に茶入日記というものを貼り付けます。
茶壺の中には紙の袋に入った濃茶とその周りを薄茶の葉で埋め尽くします。
封印された茶壺の蓋を開け、お茶の葉を皆で見てまた今年も新茶が飲めることを喜ぶのです。
大切な人や仲間と季節の移ろいを楽しみ、再び集まれたことを喜ぶ。
お茶はそんなことのためにあるのかもしれません。
らんでん茶会開催!
Facebookではすでにご案内をしましたが、
念願の茶会が実現することになりました。
四条大宮から嵐山まで走る通称「嵐電」
(正式には京福電気鉄道株式会社といいます)、
これを一両貸し切って電車の中でお茶会をしようという魂胆です。
名づけて『嵐電茶会』
電車のなかで抹茶を飲むだけではつまらないので、電車の車内を茶室に見立ててお点前をすることにしました。
畳を敷くのはお点前をする車両前方に1枚だけです。
★お客様は座席に座っていただきます。
★着物だと特典いっぱいですが洋服でもOK!
★作法を知らなくても大丈夫! 持ち物もなし!
往路は四条大宮から嵐電嵐山。
片道20分の道のりです。
20分ではお点前は終わらないのでしばらく嵐山駅に停車してお抹茶と和菓子を楽しんでいただき、出発の時間までの空いた時間は嵐山駅をほんのちょっと散策していただこうと思っています。
ちなみに着物を着た方は嵐電嵐山駅構内の足湯が無料だそうです。
嵐山の停車時間は約1時間です。
帰り(嵐電嵐山から四条大宮)は電車内でホルンアンサンブルを聴いて頂きます。
グループ名は、
Horn Ensemble An Corº(ホルンアンサンブル アンコール)
ホルンアンサンブルってあまりお目にかからないかもしれませんね。
フレンチホルン4本で演奏します。
こんな感じです。
お茶とお菓子を手に音楽を聴きながら電車が走るというわけです。
およそ2時間のお茶会となります。
ちなみにこの日は「京都伝統産業の日」でお着物をお召しの方には地下鉄、市バスが無料になるなどさまざまな特典があります。(詳しくは京都伝統産業の日ホームページ)
京都の春の特別な一日を体験してみませんか?
嵐電茶会 お問い合わせ、ご予約
こうろあん茶舗 電 話 075−494−0677
メール info@kouroan.com
京都で濃茶が飲めるところ
昨日お越しいただいたお客様は濃茶を飲みたいとお越しいただきました。
きっとうちの店にたどり着くまでに随分と時間がかかったことでしょう。
確かに「濃茶 京都」と検索しても飲める店がそんなに出てくるわけではないようです。
もちろん、うちの店などなかなか出てきません。
ところで濃茶とはどのようなものかと言いますと、
普通のお抹茶の倍の量のお茶と少量のお湯で練ったものです。
これを飲みます。
茶道の世界では一つの茶碗を回し飲みするのはこのお茶のことです。
濃茶は高級なお茶を使います。
濃茶は苦味も少なく、香りも色もよくないといけないからです。
皐盧庵では通常2種類の濃茶を飲むことができます。
季節によっては他に2種類合計4種類の濃茶を召し上がっていただくことが可能です。
昨日のお客様は初めて飲んだ濃茶が薄茶より美味しかったと言ってくださいました。
たいへん光栄なことです。