炉開きと茶壺口切り


ずいぶんと久しぶりの投稿となってしまいました。

さて、皐盧庵茶舗は10月31日を境に5年目に入る事ができました。
それもこれもすべて支えていただいた皆様のお蔭と感謝申し上げます。

さて、旧暦の10月、は亥月といいます。今の暦では11月です。

亥月の亥の日に茶室の炉を開き、火を入れます。これが炉開き。
炉開き

イノシシは子だくさん、そして火を消すので火事が起きませんようにとの願いが込められています。
そして、炉開きで出てくるのが亥の子餅。徹底してイノシシ押しです。

この炉開きに合わせてお茶壺の口を切り新茶を味わって今年も良いお茶ができたことを祝うのが口切です。

茶壺の入った桐箱の蓋の裏に茶入日記というものを貼り付けます。
口切

茶壺の中には紙の袋に入った濃茶とその周りを薄茶の葉で埋め尽くします。
封印された茶壺の蓋を開け、お茶の葉を皆で見てまた今年も新茶が飲めることを喜ぶのです。
大切な人や仲間と季節の移ろいを楽しみ、再び集まれたことを喜ぶ。
お茶はそんなことのためにあるのかもしれません。